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依頼者の声
夫の不倫相手の女性に提訴し、勝訴判決を勝ち取った事例
 R子さんは、高校の同級生で全国規模の大手企業に就職したS氏と結婚。1人息子との3人で、大阪府内の社宅で仲むつまじく暮らしていましたが、S氏が東京に単身赴任してから、様子の変化を感じるようになりました。

 2年余りすぎた頃、S氏から突然「別れてほしい」と言われました(相手の女性が誰かは言いませんでしたが、後に取引先の担当者であったM子とわかりました)。R子さんが離婚を拒否すると、その後S氏から、「すべて自分が悪い」「社宅を出る準備をしないと、強制的に出されます」、「殺意が芽生えてる」、「これ以上長引かせると、自分は何をするかわからない」といった数百通の嫌がらせの携帯メールが昼夜なく送られてくるようになりました。

 そのためR子さんは、摂食障害、睡眠障害(不眠)となり、医師に「不安うつ病」と診断されました。S氏は離婚調停を申し立ててきましたが、R子さんは応じず、調停は不調となりました。  ところが、その調停の最中に、S氏は名古屋に転勤となり、(これは後でわかったのですが)S氏はこれを機に名古屋で一戸建て住宅を購入し、何とM子とその連れ子たちと同居を始め、おまけに、M子はパートとしてS氏の勤務する会社に勤務し始めたのです。そして、S氏の代理人弁護士から、社宅から出ることを求める内容証明郵便が届きました。

 私は、R子さんから相談を受け、「離婚に応じる必要はありませんし、社宅を出る必要もありません。逆に、こちらから不貞の相手の女性に対して慰謝料請求の訴訟を起こしましょう」とアドバイスしました。不倫相手であるM子の氏名と住所を調べるのは大変でしたが、上記のようにS氏が名古屋で購入した新居で同棲していることが判明し、提訴することができました。

 訴訟を起こしてもなお、M子は反省の姿勢を見せず開き直ったため、「同棲の差し止め請求」も追加することにしました。あまり前例のない請求でしたが、「事後の金銭賠償によっては原告の保護として十分でなく事前の直接抑制が必要といえるだけの特別な事情」がある場合にはこれが認められる余地があるとする裁判例(大阪地裁平成11年3月31日判決・判タ1035号187頁)があることがわかり、チャレンジすることにしました。

 判決は、同居の差し止め請求は認めてもらえませんでしたが、M子に慰謝料として200万円の支払を命じました。R子さんは大阪高裁に控訴しましたが、高裁も一審と同じ判断をし、一審判決が確定しました。

 R子さんは、自らの尊厳をかけてM子に対する訴訟に挑み勝訴したことで、とても強くなりました。まだまだこれから一もんちゃくも二もんちゃくもあることが予想されますが、後悔したくないというR子さんの思いに、弁護士として寄り添っていきたいと思います。

<R子さんからの一言>
 泣き寝入りしなくてよかった!   

 息子が、大学進学を控えた高校3年生の秋、私は夫から突然の告白を受けました。

 「自分は、W不倫をしていた。相手の女性は、このことでご主人と別れて、子供2人を連れて東北の実家に帰ることとなった。彼女は、会社も辞めることとなり、社会的制裁を受けたので、自分も社会的制裁を受ける為、別れて欲しい」という、全く筋の通らない、身勝手な話でした。

 私は、夫が単身赴任をし始めて1年程経った頃から、金遣いの荒さと、携帯電話を2台持つなどの行動から、女性の影を感じていました。

 それでも、夫は月1回は家に帰って来ましたし、こちらに出張の際は家に帰ってきました。また、電話も朝・晩とかかって来ていましたので、女の事は、「私さえ我慢すれば‥‥」と、騒がず、耐えていました。

 しかし、女と夫は、一緒になる事を目的とする行動をし始めたのです。 私は、夫の突然の告白から、食べられなくなり、157㎝で48㎏あった体重は、わずか2か月で42㎏となり、Sサイズのズボンは、3Sサイズしかはけなくなり、夜は眠ることが出来なくなり、睡眠障害に陥り、精神的に不安定になりました。

 見かねた息子は、私を病院に促してくれ、それ以降、病院で処方された薬が手放せない状態となりました。

 私は、そのような私の状態を夫に訴えましたが、夫には、女との将来しか頭になく、私と息子は、夫の想像を絶する嫌がらせに耐える日々となりました。

 しかし、その頑張りも、私たちではどうすることも出来ないところまでとなり、弁護士の先生を頼ろうと探し始めました。

 しかし、頼れる!とばかり思っていた弁護士の先生を探すのに、こんなに大変で悲しい思いをするとは思いもよりませんでした。

 岩城先生にたどり着くまで、数人の先生に法律相談をしたのですが、私の望んでいる事とは違う返答やアドバイスでした。中には、心身ともに疲弊し助けを求めている私に、追い打ちをかけるような言葉を投げかける先生もいました。

 私は正直、その時は、弁護士と言う職業に不信感を持ちました。

 そんな私でしたが、諦めずに相談に足を運び、ようやく岩城先生に出会うことが出来ました。岩城先生は、私の話に耳を傾けて下さり、困っている私に寄り添った返答を下さいました。その時、苦しい中で、やっと少し力が抜けたのをおぼえています。

 女の名前さえ分からないところから始まるということで、先生には本当にご迷惑をお掛けしました。

 最後は、大阪地裁に於いて、女に対し損害賠償請求裁判を起こし、損害賠償を勝ち取ることが出来ました。

 それは、岩城先生・稗田先生のお力なくしては、なしえなかったことです。

 先生方のお力で、裁判官の方々に、私の主張を認めて頂いたことで、これから歩む私の人生に、大きな力を与えて頂きました。

 泣き寝入りをしなくて良かった!

 私は、今、心からそう思います。

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